はじめに
若者のリアル、過酷なSNS。
AVと映画は2,000円でも、何故若者はAVを買わないのか
AVと映画の共通点は多い
若者達はAVを買っていないのかーー
本日は映画にお金を払って見る若者と、AVにはお金を払わず違法アップロードされた動画を見る若者の考えについて紐解いていきます。
映画とAVを題材にした理由は、2000円程度で楽しめる映像エンターテイメントとして共通点が非常に多いからです。
映画とAVの共通点
・2時間前後の映像作品
・2,000円程度で楽しめる
・ストリーミング配信もDVD販売も有る
・事前に予告編が公開される
・違法アップロードされており、お金を払わず楽しむ事が可能
共通点を持った映画とAVでも、若者の主戦場であるSNSでは映画が人気で「エヴァ見てきた!」「鬼滅3回目!」「呪術廻戦見た?」と絶え間なくツイートされ、一時はトレンド入りする程の人気ぶりを見せる映画も有りました。
一方AVはトレンド入りとは程遠く、買ったとしてもツイートされる事すらない。いや、それは当然でも有ります。
日本では古くから政治・野球・宗教の話はNGで、性的な話も忌避される傾向に有ります。いくらネットとはいえ、リアルの繋がりがあるタイムラインでAVの話なんて出来やしません。
それでもAV女優をフォローしたりいいねを押したり、ソフトなAVとの結び付きを感じさせる若者は居ますよね。
AVに興味はあるし少しばかり知識も有る。なんならAV女優名は三上悠亜さんと深田えいみさん位なら知っている。それでも彼女たちのコンテンツには一切お金を払わない。
映画もAVも違法アップロードされているのに、映画にはお金を払う理由は何なのか。答えはSNSに有りました。
消費され続けるSNS上の自分の存在
若者達の間で、とりわけ学生の間でSNSの存在感が日に日に増しており、感染症の流行によるオンライン授業の開催によりリアルの友人との繋がりが少なくなり、SNSが最重要視されています。
今の大学1~3年生は、サークルの皆でわちゃわちゃして、居酒屋や一人暮らしをしている友人宅で飲み会をした経験は少なく、少ないどころかゼロの学生もいらっしゃいます。
では学生が人との繋がりを何処で求め何処で満たしているかと言うと、SNSで満たしています。
入学前に同じ大学に入学する人をSNSで探して繋がり、入学時に互いにSNSアカウントを把握している状態に。入学後も友人の動向は休み時間のフリートークではなく、SNSの投稿で知る。
今の若者にはSNSの存在が、オジサン達が思う以上に大きなものに成っています。
ーーある種「もう一つの世界」が広がっている場では、皆に注目される投稿が必要不可欠です。
旅行先で撮った目の前に広がる水平線と夕焼けや
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映え写真が撮れるお店の紹介に
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ディズニーランドに行ってもTikTok用動画を撮影したり
@yuucha77 みんなこのポーズで撮ったことあるー??画面録画して撮るのもオススメだよ!✨他にいいポーズ知ってる人いたらコメントして🥺#東京ディズニーランド #ディズニー #ディズニーフォト #カチューシャ #シンデレラ城 #03 #おすすめにのりたい #運営さん大好き #バズりたい ♬ オリジナル楽曲 - Taya.🏰💗🧸
常にSNSで存在感を示し続けなければリアルな関係も埋没してしまい、大学で居場所がなくなってしまうレベルになっています。
今までは講義の後に一言二言を交わすだけで良かったものが、SNS上で存在感/バリューを示さなければならない世界。
目にもとまらぬ速さでスクロールされるタイムラインで、一瞬でも友人の指を止めさせて自分を思い出させる投稿が必要です。
自分と言う存在が、未だかつてないスピードで消費されているのが若者のSNSの現状です。
映画は簡単に存在をアピールするチャンス
SNSで手軽に存在をアピールする方法として、映画は非常に簡単です。
人気の映画の放映スケジュールを確認して、時間を見つけて見に行くだけ。費用は交通費を合わせても2000円ちょっと。
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話題で人気の映画なら入場チケットの写真と一緒に「○○見に行ってきた!」と投稿するだけで「いいね」が貰えて、存在感を出す事に成功します。
ディズニーの9,000円前後の入場チケットを買う必要もないし、映えスポットを探して天気が良い日に友達と行く必要もない。自分の時間の都合で1人で手軽に投稿出来るのが映画です。
ディズニーの5月のチケット料金
電車に乗って映画館に行き、2時間ほど映画を楽しんでチケットと大型ポスターが映る様に写真を撮り、少し買い物をして帰ってくる。たったこれだけで1投稿稼げるのですから、使わない手は有りません。
「いや、1投稿稼げるって」と感じた方が少なからずいらっしゃると思いますが、これ程までに過酷な世界を今の若者は生きています。毎日映えなきゃダメなんです。
SNSに投稿出来ないものにお金は払えない
若者の収入はバイト代だけです。裕福な家庭で生まれ育っていれば仕送りが有るかも知れません。
会社勤めだとしても初年度の夏の賞与は寸志ですし、初めての1人暮らしで慣れない事が続いて疲れています。
それでもSNSと向き合わなければなりません。限られた時間とお金を使って、存在感をアピールしなければ自分は消費し尽くされ、出涸らしになり捨てられてしまう。
もし貴方が同じ状況に立たされた時、違法アップロードされている映画とAV、何方にお金を払って楽しみ、何方の違法アップロード動画を視聴しますか。
答えは秤にかけるまでもなく、映画にお金を払い、AVの違法アップロード動画を探してシコるでしょう。
今の若者が中年になった時AVは売れるのか
スマートフォンと4Gの普及により、誰でも手軽にインターネット上の動画コンテンツを楽しめる世界になりました。
当然、違法アップロード動画を視聴する機会も増える訳で、AV女優さんに「無料で見ました」「見たよ!(と言いつつ、アップした画像は違法アップロードサイトのスクリーンショット)」とリプライを送るアカウントを見ると、ほぼ若者です。
違法アップロード動画視聴が当たり前になっている彼らが中年になった時、わざわざFANZAやDVDショップでAVを買うのでしょうか。
メモ
「10年後に今の販売場所がリアルとネット上で変わらず有るか」の話題は置いておきます。
一度身に付いてしまった習慣を変えるには大きなパワーが必要で、お金が掛かるとなれば尚更に難しいと考えます。
一方、FANZAの利用自体は進んでいる様で、2018年にFANZAさんはユーザー年齢層のデータを公開しており、今回テーマにしている若者である18~24歳は全体の18パーセントを占めていました。
但し、Google Analyticsの解析による数値であり、売り上げベースの割合では有りません。
18~24歳の行動を想像するに、「FANZA内で気になったAVのタイトルや女優名をコピーして、Googleで検索⇒違法アップロードサイトで視聴してオナニー」でしょう。
彼らがFANZAユーザーのボリューム層であり、収入も性欲も有る25~34歳になった時、果たしてFANZAでAVを買うのでしょうか。
私には売り上げが緩やかに下がり続ける未来しか見えていません。
画質が上がってもVRが出てもAV女優さんのレベルが上がっても、商品訴求力がいくら高くなろうとも、SNSに投稿出来ないAVにはお金を払わない。これが若者の現状です。
今のAVを買い支えている層は、当然年齢を重ねて性欲が減退していきます。60歳でもバリバリシコっている人は数少ないです。若年層の新規ユーザーをどの様に獲得していくのか。喫緊の課題だと考えます。
まとめ
・SNSで存在感が無ければリアルも危ない
・映画は手軽に存在をアピール出来る
・限られた時間とお金を使うなら、AVよりも映画に使った方が良い
↓新規のAVファンの方には、メーカーさんが用意した太っ腹な総集編がお勧め。お気に入りの女優さんやシチュエーションを探してみましょう!