はじめに
男性の望まない妊娠も考慮された先進国に生まれたかった
コンドームに穴を開けた女性が性的強要で有罪判決【ステルシング】
セフレへの好意のもつれの末に・・・
パートナーのコンドームを故意に破損したとして、ドイツの裁判所はドイツ人女性に性的強要の罪で、執行猶予付きの6か月の自由刑判決を言い渡しました。
事の発端は2021年初頭。オンライン上で知り合った39歳の女性と42歳の男性は、カジュアルな性関係「セフレ」になり、セックスを楽しんでいたとの事。
あくまでドライに性的快楽を求めていた筈が、女性側が男性へ強い感情を抱く様になるも、男性側は交際を望みませんでした。
男性の思いの丈を知った女性は、コンドームにこっそり穴を開け妊娠を試みたところ失敗した模様。
その事を男性に告白し、刑事告訴された流れとなります。
先進国ドイツでは「ステルシング」で立件出来る
コンドームに穴を開ける行為は多くの人が想像する「レイプ」とは離れた行為ではありますが、望まない妊娠をされてしまってはたまったものでは有りません。
望まない妊娠と言うと、女性側が意図せず妊娠させられる場合を連想されるものの、男性側でも有り得る話です。
今回の事件の様にパートナーの合意なしでコンドームを外す事を「ステルシング」と言い、ドイツでは有罪判決が下されました。
行為中に男性がコンドームを外して生中出しするのではなく、女性がコンドームに穴を開けるのもステルシングに当たります。
「私、ピル飲んでるから」もステルシングですね。
ちなみに裁判を担当したサレウスキー裁判長は
ポイント
「コンドームは男性の知らないうちに、あるいは同意なしに使用不能にされたのです」と判決の中で話し、「ここでもNoはNoという意味です」と加えました。この判決を「歴史的」と語っています。
正に歴史的判決。男性にも望まない妊娠を拒否する権利がある。男女平等が達成されている国です。
また、アメリカ・カリフォルニア州でもステルシングを違法にする法案が満場一致で可決しています。
ドイツとアメリカ、世界経済をけん引する国はステルシングを違法とし、後進国日本ではステルシングについて議論すらされていません。
2021年9月16日に法務大臣による「性犯罪に対処するための法整備に関する諮問」(諮問第117号)がなされ、これに対応して2021年10月27日に法制審議会刑事法(性犯罪関係)部会第1回会議が開かれましたが、この諮問にはステルシングについて触れられていません。
日本においても性犯罪に関する法律の現代化をして欲しいものです。性犯罪に限らずですが。
前述の2021年9月16日時点の法務大臣は菅内閣の上川陽子氏、2021年10月27日時点の法務大臣は岸田内閣の古川禎久氏が務めています。
セックスフレンドがいらっしゃる方が読んでいたらご注意を。
