はじめに
セリフが多すぎるドラマと映画、セリフが少ないAV。違いが生んだ読み間違える余白とは。
AVにはシナリオを読み間違える余白が有る
セリフが多すぎるドラマと映画
近年、日本のドラマや映画はセリフが多すぎるーーー
男と女、2人が見つめ合うだけで互いの感情は通じ合っていて、「好き」と言葉にしなくて分かる瞬間。
セリフが無くても視聴者側が演者の心情を考えて読み取る演出が、最近の日本のドラマや映画では少なすぎます。
何故言葉で全て説明してしまう作品ばかりになったのかと言うと、感想を発表する場「SNS」がスマートフォンの登場でより一層身近になったからです。
ドラマの放送が終わってSNSを開けば、「○○君カッコよかった!」「○○ちゃん可愛かった!」に始まり、ストーリーを考察して次の話を予想してみたり、皆で「あぁでもない。こうでもない。」と意見が交わされます。
SNSでの意見公表が当たり前の世の中で、言葉数が少なく視聴者に「考えさせる」演出では、内容が分からなくて話題について行けない⇒つまらない作品だと評価されてしまう。
言ってみれば視聴者側のレベルに合わせいるのが日本のドラマや映画で、全て言葉で説明しなければ、受け入れられない環境になっています。
例:説明しすぎな恋愛映画「ハニーレモンソーダ」2021年公開
PVですら文字たっぷりセリフたっぷりです
例:セリフが少ない映画「悪人」2010年公開
作品を通してセリフが少なく、視聴者側が出演者の演技を見て感情を読み取るシーンが多いです。
自分の感想ではなく皆の意見が正解になる
セリフが多い作品が増え続けた結果、シナリオを読み間違えて製作者の意図とは離れた形で楽しめる機会が減りました。
視聴者に考えさせる作品で有れば、ハッピーエンドでもバッドエンドでも何方とでも捉えられる作りも可能であったものが、今では明確に演出しなければ「わからない」と言われてしまう。
稀に多くの説明がなされた作品であっても、別のストーリーを思い描き楽しんだ人が居て、SNSで「○○な理由で面白かった」と言っても否定されてしまう。すると人々は他人が口にした感想を正解と勘違いして、自分の感想を持たなくなる。
読み間違える「余白」が無いからこそ、読み間違えた意見は圧倒的少数派になってしまい、世間の「正解」に搔き消されてしまう。
作品の奥深さが失われてしまっている様に思えます。
黒い羊は認められてない流れです
語られない設定を自分なりに解釈する
ではAVもセリフが多いのかと言うと、ご存じの通りあまり多くない。
即ちシナリオをユーザーが読み間違える「余白」が存在しています。
例えば次の作品、「【VR】顔面特化アングルVR ~じとぺた彼女の顔をずっと見続けるイチャラブSEX~ 七瀬アリス」
同棲し始めた彼女とイチャイチャするVR作品で、公式の紹介文には「アリスは僕に内緒でピンサロで働いている。」と書かれていますが、作中でピンサロの話題は一切出てきません。
ここでユーザーが考えることが出来る「余白」は次の通り。
余白
・彼女が内緒で働いている事を知っているけど、言葉に出来ていないもどかしい状況
・実は付き合う前にピンサロで出会っているが、彼女は気付いていない
・大学生の彼女なのに異様にフェラが上手いのは、ピンサロで働いている設定だから
・監督の「スズタケさん」は、ピンサロが大好きだからどうしてもピンサロを設定に入れたかった
私が思いつくだけでも4つは浮かぶほどのシナリオの余白が有り、見る人によってもっと多くのピンサロ勤務設定の考えが浮かぶでしょう。これがセリフが多く、ピンサロについて多く語られてしまえば、ユーザーが思い描く余白は無くなります。
この様にAVにはセリフが少ないが故に、シナリオを製作者の意図とは読み間違えて楽しむ余白が有り、ユーザー毎に解釈が異なってくる場合が有ります。
読み間違えても「分からなかった」ではなく「気持ち良かった」
読み間違える余白が有ると、ドラマや映画では「分からなかった」と低評価を付けられてしまいます。
しかしAVは逆に高評価になる要素となります。
それはユーザーが都合の良い様に解釈してオナニーするからですね。
前述の七瀬アリスさんの顔面特化VRでは4つの余白が有りました。
もう一つ別の作品で余白を紹介すると、紋℃監督の「交わる体液、濃密セックス」シリーズです。
本シリーズは高級ホテルで男女が激熱セックスをする作品で、言葉数は少なく設定もないです。
同じ様に考えられる余白を書き表すと
ポイント
・有名AV男優さんが、AV女優さんのスキルや魅力を引き出すセックスを見れる
・不倫関係で絶世の美女とのセックスを見れる
・彼女と久々の再開で、激熱セックスしている姿を見れる
等々、、、オリジナルで設定を作り上げて見る事が出来ます。
何れも自分が楽しみたい様に見て、それでいて気持ちよくオナニーが出来る。
AVには読み間違える余白が有りますし、読み間違える権利が有ります。
すると言葉数は少なくても「わからなかった」ではなく「気持ち良かった」という感想に辿り着きます。
自分の都合の良い設定で抜きまくる
AVは自分の中でシナリオを作り上げて見るだけの余白が有ります。
激熱セックスAVでしたら、不倫でも良いしラブラブカップルでも良いし禁欲でもいい。自分にとって一番抜けるシナリオを思い描き見る自由が有ります。
例え監督が「不倫AV」として撮っていても、ユーザーには読み間違える権利がある。勝手に遠距離恋愛で久々に会ったカップルだと思ってもOKです。
難しい事を考えず、自分の抜きたいシナリオで抜いてAVを楽しみましょう。
